借りられる金額と返せる金額は違う?元銀行マンが本音で解説|無理のない住宅ローンの目安とは

Uncategorized

こんにちは!お金×不動産ブロガーのkonchiです!

今回のブログテーマは超重要!!住宅ローンの借入額を誤ると人生破綻します!少し怖いことを言いましたが、私の銀行マンとしての経験上これは嘘ではないです。

実は、「借りられる金額」=「返せる金額」ではありません。
銀行は“貸せるだけ貸したい”のが本音であり、家計に無理がないとは限らないのです。

この記事では、元銀行マンの筆者が、金融機関の審査の裏側や“安全に返せる住宅ローン額”の考え方をわかりやすく解説します。


🏦 1. 「借りられる金額」と「返せる金額」はまったく別物

銀行の住宅ローン審査では、「返済負担率」 という基準で融資額が決まります。

返済負担率とは:

年収に対する年間返済額の割合。
多くの銀行では、30〜35%以下が上限です。

例えば、年収500万円の方なら:

  • 年間返済上限=500万円 × 35%=175万円
  • 月々の返済=約14.6万円
    この金額を基準に「4,000万円前後まで借入可能」と判断されます。

一見「余裕がありそう」と思いますが、実際の家計では――

  • 教育費
  • 車の維持費
  • 食費・光熱費
  • 老後の備え

こうした支出を考慮すると、返済比率25%程度(無理のない範囲) が現実的です。


💰 2. 年収別に見る「借りられる上限額」と「無理なく返せる額」

年収借りられる上限(返済比率35%)無理なく返せる額(返済比率25%)
400万円約3,200万円約2,200万円
500万円約4,000万円約2,800万円
600万円約4,800万円約3,400万円
700万円約5,600万円約4,000万円

📊 ポイント

  • 「銀行が貸す上限」と「家計が耐えられる上限」には、約1,000万円以上の差 が生まれるケースもあります。
  • 年収×5〜6倍が“現実的な借入額”の目安です。

🏡 3. 銀行が「多く貸したがる」本当の理由

元銀行員としての経験から言うと、銀行は“返済可能額”より“融資可能額”を基準に貸したい傾向があります。

理由はシンプル。

銀行の収益=金利収入だからです。

つまり、借入額が大きいほど、銀行は利息収入を多く得られる仕組み。
さらに、住宅ローンは「保証会社付き」のため、仮に延滞しても銀行の損失は限定的です。

審査に通った=安全というわけではなく、「銀行にとって安全」でも「借りる側に安全」とは限らないということです。


⚠️ 4. 返済が苦しくなる人に共通する3つのパターン

実際に住宅ローンで家計が厳しくなる方には、次のような共通点があります。

① 想定外の出費を考慮していない

教育費や車の買い替え、修繕費、固定資産税などを軽視してしまうケース。

・教育費:公立小中高〜大学まで進学した場合、総額1,000〜1,500万円(私立なら倍)。子ども1人あたり18〜22歳まで継続的に発生

・車の買い替え:一台あたり200〜300万円+維持費(年間10〜15万円)。7〜10年ごとに発生

・修繕費:外壁・屋根・給湯器など、築10〜15年で100〜300万円

・固定資産税:年間10〜15万円前後(土地+建物)。毎年発生

② ボーナス返済に頼っている

ボーナス減少時に返済が滞り、家計が圧迫される。

③ 変動金利でギリギリまで借りている

金利上昇局面では返済額が急増し、家計が破綻するリスクも。

→実際に今は金利上昇局面。2025年4月~9月あたりで、変動金利型住宅ローン金利が おおよそ0.15 〜 0.35% 上昇している。

💡 対策

  • 返済比率は25%以下
  • ボーナス返済はゼロ
  • 6か月分の生活費を貯蓄で確保

これが「銀行員が本音で教える安全ライン」です。


📈 5. 無理なく返せる住宅ローンを設計する5ステップ

  1. 金利タイプを分散(固定+変動ミックス)
     → リスクを分けて金利上昇に備える。
  2. 家計の固定費を見える化する
     → 住宅ローン以外の支出(通信費・保険・車)を整理。
  3. ボーナス返済を除外して試算
     → 「毎月の収入だけで返せる額」で設定するのが鉄則。
  4. 返済期間ではなく完済年齢を意識
     → 定年(65歳)までに完済できる計画を。
  5. 金利上昇シミュレーションを実施
     → 例:金利+1%で月々1万円増える場合、家計に耐えられるか?

📊 図で見るとイメージしやすい:

項目現在金利(0.6%)金利上昇後(1.6%)
借入3,000万円・35年返済月返済 79,000円月返済 約90,000円

わずか1%上昇で月1万円増
年間12万円、35年で420万円の差になることもあります。


🧮 6. 自分の「適正借入額」を簡単に試算してみよう

無理のない借入額は次の式で求められます👇

適正借入額 = 年収 × 5〜6倍(返済比率25%想定)

例:年収500万円の場合
→ 約2,500〜3,000万円が安心ライン。

これを超えると、
「生活の質を犠牲にしてローンを返す生活」になりかねません。


✅ 7. まとめ 〜「借りられる」より「返せる」視点で家を建てよう

観点借りられる金額返せる金額
計算基準銀行審査(返済比率35%)家計実態(返済比率25%)
金額の差約1,000万円前後現実的・安全
優先すべき視点✖️ 「貸せるか」✅ 「返せるか」

「借りられる額」ではなく「家族が安心して暮らせる額」を軸に、
無理のない資金計画を立てましょう。


🪙 関連おすすめ記事

  • [変動金利と固定金利、どっちがお得?徹底比較]

コメント

タイトルとURLをコピーしました